「8年ぶりの日本人横綱誕生」――歓喜に沸く角界に冷や水を浴びせたのが、5月31日付ディリー新潮報道でした。
この記事では、新横綱・大の里関の“再びの問題行動”を指摘し、ネットは瞬く間に騒然。実は2024年にも未成年力士との飲酒で厳重注意を受けたばかり。
期待の星はいったいなぜ、同じ轍を踏んでしまうのでしょうか。

本稿では、小学生時代から大学時代の輝かしい戦績と素顔、相撲界特有の環境、そして今回の報道内容を整理しながら「なぜ繰り返すのか?」を多角的に考察します。
相撲ファンはもちろん、これまであまり大相撲に触れてこなかった方にも、横綱という地位に求められる「重み」と、一人の若者が背負う「成長の物語」を感じていただけたら幸いです。
大の里関が、令和の時代にふさわしい ” 大横綱 ” として、日本中に誇られる存在へと成長してくれることを、心から願っています。
ぜひ最後までお読み下さい。
横綱大の里「問題行動」をなぜ繰り返してしまうのか?

大の里 泰輝 関の基本情報
- 本名:中村 泰輝(なかむら だいき)
- 生年月日:2000年6月7日(24歳)
- 出身地:石川県河北郡津幡町
- 所属部屋:二所ノ関部屋
- 身長・体重:192cm・191kg
- 血液型:B型
- 得意技:突き・押し・右四つ・寄り
- 初土俵:2023年5月場所(幕下10枚目格付出し)
- 最高位:第75代横綱(2025年5月昇進)
- 趣味:部屋の周りを散歩
家族構成と背景

父:中村 知幸(ともゆき)さん
知幸さんは、石川県立金沢北陵高等学校の相撲部出身で、全国青年大会無差別級で準優勝の経験を持つ相撲経験者です。
現在は長距離運送業に従事されており、身長は184cmと立派な体格の持ち主です。
大の里関が小学校1年生の頃から相撲を教え、厳しくも愛情深い指導で息子の成長を支えてきました。
母:中村 朋子(ともこ)さん
朋子さんは専業主婦で、身長165cmと女性としては高身長です。
息子の取組を緊張して見守ることもあり、家族で阪神タイガースのファンとして野球観戦を楽しむなど、家庭内での温かいエピソードが多くあります。
小学生〜高校:怪童と呼ばれた原点

石川県津幡町で生まれた大の里関(本名・中村泰輝)は、小学4年で相撲を始めると全国少年大会を総なめ。
中学では団体・個人2冠、高校(新潟海洋高)では3年時にインターハイ個人優勝。
幼少期から「勝って当たり前」という周囲の期待に晒されてきました。
日本体育大学時代:2年連続アマ横綱の光と影

日体大では1年からレギュラー。
3年・4年で全日本選手権を連覇し“2年連続アマ横綱”。
一方、寮生活では先輩後輩の強い上下関係を体感し、「可愛がり文化」に戸惑う場面もあったと周囲は語ります。こうした環境が後の行動規範に影響した可能性は否定できません。
2024年4月:未成年飲酒で厳重注意
昇進街道を驀進していた2024年春、二所ノ関親方から未成年力士との飲酒を報告され、日本相撲協会は横綱(当時は前頭)と師匠を厳重注意処分に。
大の里関は深々と頭を下げ「二度と同じ過ちは繰り返さない」と謝罪しました。
2025年5月31日報道:再燃した“気になる悪癖”
ディリー新潮は〈「誰もとがめられず抑えが利かなくなった」〉と題し、
- 本場所後の打ち上げで深夜まで飲み歩き、同行した若手に無理な飲酒を強要
- 師匠不在時の稽古で遅刻が数回
――といった証言を掲載。横綱昇進からわずか3日後のタイミングだけに、世間の失望は大きく拡散しました。
背景を探る4つの視点

① 史上最速昇進ゆえのプレッシャー
初土俵から13場所で横綱に到達したスピードは史上最速。土俵外の立ち振る舞いを学ぶ猶予が短かったことは否めません。
② 角界の“長幼序列”と飲酒文化
伝統行事の打ち上げは酒席が多く、若手は断りづらい構造があります。大の里関が育った環境自体が、未熟なリーダーシップを助長した可能性があります。
③ 指導者不在の空白時間
師匠・二所ノ関親方(元稀勢の里)は協会業務や解説で多忙。親方が不在の夜、若い横綱に適切なブレーキをかける“中堅”が部屋に少ない点は構造的課題です。
④ メンタルケアと情報発信の時代ギャップ
現代はSNSで情報が秒で拡散。昔のように部屋内で完結しないことを、24歳の横綱が十分に理解しきれていない可能性があります。
今後求められる具体策

相撲協会のコンプライアンス再教育
横綱は品格が命。再発防止には講習だけでなく、外部アドバイザーによる常設チェック体制が必要です。
部屋内の組織再編
若関取を挟む“中間リーダー”を育成し、横綱と若手の橋渡し役を置くことで暴走リスクを最小化。
本人のセルフマネジメント向上
一流アスリートは自己管理も一流。メンタルトレーナーや栄養士をつけ、土俵外でもプロ意識を磨くことが急務です。
ファンとしてできるエール
私たちは批判よりも「期待」を届ける存在でありたいもの。
観戦マナーを守り、SNSでの誹謗中傷を避けつつ、いい相撲を取った日は素直に称賛する――それが横綱を人間的にも強くする栄養になるはずです。
まとめ:横綱大の里「問題行動」をなぜ繰り返してしまうのか?
急激な成功は、ときに自制心を揺さぶります。大の里関が抱える課題は“横綱の重責”と“24歳の若さ”という両輪のアンバランスさに起因していると言えます。
角界全体で育成・監督体制を見直し、本人もプロとして自覚を深めれば、問題行動は必ず止められるはず。
ファンとしては厳しい眼差しと温かい声援、その両方で新横綱の成長を支え、令和の相撲界をより輝かしいものに導いていきましょう。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。
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