小笠原近海で発生した2025年台風5号(国際名:ナーリー/Nari)が、わずか24時間あまりで関東に迫ろうとしています。
気象庁も14日の関東接近を発表しましたが、防災・気象関係者の多くが「より精度が高い」と注目するのが米軍合同台風警報センター(JTWC)の進路図です。
この記事ではJTWC最新解析を軸に、気象庁・欧州ECMWFの予報を比較しつつ、首都圏に及ぶ具体的影響と“今すぐできる備え”をお届けします。
ぜひ最後までお読みいただき、この記事が皆様にとって価値ある情報となれば幸いです。
2025年台風5号関東上陸は?|米軍情報


JTWC最新警報と進路概要〈7月13日12時発表〉

観測時刻 | 位置 | 中心気圧 | 最大風速 | 進行方向/速さ |
---|---|---|---|---|
13日12時 | 北緯28.1° 東経141.7° | 992 hPa | 45 kt(約23 m/s) | 北 18 kt |
48時間予報:14日12時、北緯35.1° 東経141.0°(銚子の南東約120 km)で最大風速50 ktに達しつつ北東進。その後は温帯低気圧へ移行しながら東北沖へ抜ける見込み。
時系列ピンポイント
予想時刻(日本時間) | 位置 & 距離 | 状況 | 影響ピックアップ |
---|---|---|---|
13日21時 | 伊豆諸島・八丈島の南西約80 km | TS強度維持 | 八丈島で瞬間風速30 m/s、高波4 m |
14日03時 | 相模湾沖約160 km | 暴風域北上開始 | 神奈川~千葉沿岸で南東風25 m/s |
14日09時 | 房総半島南端の南南東約90 km | 上陸or沿岸かすめの分岐点 | 館山で最大瞬間風速35 m/s予想 |
14日18時 | 茨城県沖約70 km | 温帯化フェーズ | 東北太平洋側で大雨ピーク |
JTWCは「房総または茨城沿岸をかすめながら北東へ抜ける」を予想し、陸地中心通過(=上陸)確率を30 %程度と評価しています。
米軍・気象庁・ECMWF 3機関の進路比較
7月12日(土)午後9時の状況

機関 | 14日09時の中心位置(推定) | 上陸判定 | 最大風速ピーク |
---|---|---|---|
JTWC | 館山南東沖90 km | 30 % | 50 kt |
気象庁 | 銚子の南東150 km | 10 % | 45 kt |
ECMWF | 茨城沖120 km | 25 % | 48 kt |
気象庁は「沿岸沖通過」を本線とする一方、欧州モデルはJTWC寄りでやや西寄りコースを示し、上陸リスクを否定していません。
予報円の東西幅は依然250 km近くあり、僅かな偏差が「上陸」or「かすり通過」を分ける状況です。
関東への影響(予想)
暴風・短時間強雨
- ピーク時(14日03〜12時)**に東京湾岸で最大瞬間風速30〜35 m/s。超高層ビルでは5階ごとに1 m/s風速が増すため、40階付近では40 m/s超の突風も。
- 台風前面の湿舌が梅雨前線を刺激し、千葉北西部~茨城南部で線状降水帯相当の豪雨が3–4時間集中する可能性も。局地的に総雨量200 mmを超える恐れ。
高波・高潮
- 相模湾・外房で波高4–5 m、東京湾内でも2 m級のうねり。
- 14日4時前後の大潮×満潮が重なり、木更津・川崎など湾奥部で潮位+1 mの予測。岸壁作業は原則停止を。
交通・ライフライン影響
交通機関 | 想定影響時間帯 | 予想される措置 |
---|---|---|
JR東日本 首都圏在来線 | 14日始発〜昼前 | 計画運休・間引き運転 |
首都高速湾岸線 | 14日未明〜昼過ぎ | 20 m/s超で通行止め発令見込み |
羽田空港 | 14日早朝便 | 欠航・滑走路運用制限 |
東京電力管内 | 13日深夜〜14日午後 | 倒木・塩害による停電リスク |
いますぐ出来る7つの備え
- 13日中にベランダ・屋外の飛散物固定、排水溝の落葉を除去。
- モバイルバッテリー・ラジオ・LEDライトをフル充電。
- 自動車は立体駐車場上層階か屋内へ移動し、浸水リスクを最小化。
- 14日午前は在宅ワーク/時差出勤を職場と調整。
- スマホの緊急速報メール・自治体防災アプリをプッシュ通知ON。
- 利根川・荒川など大河川のライブカメラをブックマークし水位チェック。
- 高齢者・ペットと同居家庭は13日夜までに避難判断基準を家族で共有。
米軍JTWCとは?なぜ「一番正確」と評されるのか
24時間監視×6時間更新:ハワイ・パールハーバーの予報センターが世界の米軍拠点を守る目的で運用。
1分平均風速を基準に暴風半径を算出するため、体感に近い強度評価ができる。
多国籍観測網:米国NOAA・欧州EUMETSAT・日本のひまわり9号の衛星データに加え、艦船・高層ドローンからのリアルタイムデータを融合することで、数値モデルの初期値誤差を最小化。
軍事作戦に直結するため「予報誤差=リスク」と捉え、解析資源が潤沢に投入されている点が高い信頼度につながっています。
まとめ:2025年台風5号米軍情報での関東上陸いつどこに?
- 米軍JTWC最新解析では、14日09時前後に房総沖を北東進しながら上陸の可能性30 %。上陸せずとも、暴風域は関東南部を完全に覆う。
- 最大のリスクは、台風本体+梅雨前線の相乗効果による短時間豪雨と高潮。沿岸部・低地は夜明け前から厳重警戒を。
- 予報円は依然250 km幅。気象庁・JTWC双方を2–3時間おきに確認し、最新データに基づいて行動を決めることが命を守る最短ルートとなります。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。
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